洛陽
洛陽駅
朝6:50、ほぼ定刻通りに洛陽駅に到着。Z76列車はここで15分間停車。
昨日、風邪を引いていて早く寝たら真夜中に目が醒めてしまい、再度寝付くまでウォークマンで音楽を聴いていたのだ。そのウォークマンが見つからない。シーツを全部めくり、かなり周辺をぐちゃぐちゃにして探したが、それでも見つからない。もしやと思い、下段ベットの下をiPhoneのライトで照らしたら、落ちているのを発見!車内から出たのは7時を過ぎていた。
連絡通路を渡りながらどうでもいい写真を撮っていたら、デジカメの電池が無くなってしまった。
そういえば今回中国に来て一度も充電をしていなかった。
駅構内を出る。久々の洛陽駅で懐かしい。
駅を出てすぐにKFCを見つけ、そこでカメラの充電を兼ね少し休憩する。朝セットを頼もうとしたら、33元のセットメニューしかない、高い!そのため珈琲だけ注文するが、16元もした。KFCの値段は中国国内場所により値段が異なる。同じ商品でも都会は高く、地方は安い。洛陽駅のは都会価格だ。
昨日買ったエッグタルトの残りが2個あるのを思い出し、店内で堂々と食べる。周りを見ると、2/3以上は何も注文せず、列車の乗り換えの時間潰しや、一晩ここにいたような感じの客層で、少々雰囲気が怪しい。とはいえ、何も注文せず寝ていても、店員から何か言われるような気配も無かった。
こちらは20年前(大学生の頃)に来た時、駅前のホテルに宿泊し、部屋から撮った写真(1996年3月28日)。
その時は西安から2F 建ての火車に乗車し、5時間くらいかけて16頃、洛陽に着いた。当時宿泊したホテルはもう無かった。駅舎は当時と変わっていない。写真が白黒なのは、20年前だからではなく、当時友人の影響で一時期、白黒写真に拘っていたため。
30分ほど充電して、8:00時過ぎに龍門石窟へ向け出発する。バス乗り場がある駅の左側(時計台方向)へ移動。洛陽駅から龍門石窟までは18路の公共バスがあり、1時間少々掛かる。バス料金は5元。15分ほど待つが、バスが来る気配がない。自分の他、10名ほどバスを待っている人がいた。生憎の天気で雪が散らついてきた。
時間に余裕があるわけでもないので、タクシーで行くことにした。初めに声をかけた運ちゃんがボリタク人相で、50元というのでパス。正直相場は知らないが、次に声をかけた若手の運ちゃんは40元で30分以内に着けるというので快諾、乗車した。
龍門石窟
入口がいくつか有り、工事していて分かり難かったが、若手の運ちゃんは親切に切符売り場を人に聞いて、連れて行ってくれた。
入場料は100元。これは冬料金で、夏料金は120元らしい。20年前に来た時は、確か30元だった気がする。
入口から石窟まで結構歩く。
あぁ、またいた!中国我的夢!!
彼女の説明!?単なる中国版ユルキャラの一種と思っていたが、そうでもないらしい。この詩、広告、結構奥が深い!拙いながら、訳してみた。
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土壌にかぐわしい匂いが有るのを、初めて知った。
瞬く間に、こんな姿に作られた。
あなたは人面蛇身の女神が生まれ変わった精霊。
あなたは身の程知らずの妄想。
そっとあなたのそばに行かせて、
あなたの天真爛漫なまなざしを浴びさせて。
私と手を取り合って、一緒に行こう、
ちっちゃなあんよで希望の原野を駆け回ろう。
あぁ、中国。
私の夢。
甘い夢を・・
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「始信泥土」の箇所の意味がどうしても分からず、後日、山の手線で隣に座っていた見ず知らずの中国人カップルに聞いてしまった。とても親切に解説してくれた。多謝!
ある意味、「東方紅、太陽昇、中国出了個毛澤東」並の衝撃だ!!
もう少しこのキャラについて研究してみよう。
まだまだ石窟に到達しない、道のりが長い!!切符売り場から2kmくらいは歩いている。
んっ?この場所には見覚えがある!
こちらも20年前の写真(1996年3月29日)。当時ここの辺はまだ石窟の敷地外であった。
龍門石窟が世界遺産に登録されたのは2000年なので、登録前である。
西山石窟入口
ようやくここからが石窟エリア。20年前は確かここが龍門石窟全体の入口だったはず。この周辺に色々とボロ小屋の土産物露店商が並んでいた。今はすっかり綺麗に整備されている。
尚、龍門石窟は伊河を挟んで右側の西山石窟、左側の東山石窟とに分かれている。
潜渓寺
早速見学開始。この時点で確か9:30くらい。バスとの差額は35元するが、タクシーで来て良かった。余裕をもって見学できる。
第20窟
阿弥陀如来像。高さ7.8mある。
風化が激しい。
この後見た石窟も、どれも風化が酷く、原型をとどめたものは殆ど無い。
第104窟/賓陽北洞
第140窟/賓陽中洞
こう眺めると何か言いたそうな表情である。
なんと20年前にも対面していた!!(1996年3月29日撮影)。
第159窟/賓陽南洞
この時、雪か雨の中間のようなものが降っていた。
空気はどんよりしているが、タクシーの運ちゃんによると、もともとの曇り空とPM2.5の影響とのこと。
摩崖三佛龕
どこから水をくみ上げているのか分からないが、飲用水として使うつもりなのだろうか?
万佛洞
天井には蓮の花が彫られている。
こちらも20年前に撮影していた(1996年3月29日)。
第712窟/蓮花洞
第1280窟/奉先寺洞
いよいよ洛陽石窟ハイライトの盧舎那大仏龕。
この盧舎那大仏は高さ17.4m、頭部は4mある。
20年前に撮影(1996年3月29日)。
奈良の大仏も「盧舎那」大仏と呼ぶが、顔は似ていない。
隣は消えかかっている・・
凛々しい顔をしている大仏様のお膝元も、このように風化されて崩れている。
この腰つきが、、まさに圧巻!!
今、将に消えんと欲す。
20年前に撮影(1996年3月29日)。
20年前に撮影(1996年3月29日)。
微信を利用して音声案内が聞けるようだ。
伊河
伊河。
この後、あの橋を渡り、東山石窟へ行く。
西山石窟出口。
さっき見えていた橋。
伊河を渡る。
東山石窟入口
東山石窟入口。
入場料は初めに購入した100元の門票に含まれている。
ここは階段の上り下りがキツイ。その割には石窟が少なく、保存状態も悪い。
いくつかの石窟には、このように柵が設置されている。
柵の中の様子。
何かを訴えかけているような気がする。風化による時間との戦い。
こちらは何を語ったのだろう?既に風化の波に飲み込まれている。もう現世で出会うことはない。
怒りながら現世から消えかけている。
対岸の盧舎那大仏を眺める。
白居易(白楽天)墓
一方、盧舎那大仏が眺める対岸の東山石窟側には、中唐の詩人の白居易(772~846年)が晩年居住した香山寺があり、彼の墓がある。白居易は熱心な仏教徒でもあり、晩年ここに住んだらしい。香山寺、白居易墓のどちらも門票に含まれていたが、香山寺の方には行かなかった。
記念館入口にあった白居易像。
雨が強くなってきたので、早々に切り上げる。
これが白居易の墓と思っていたが、後で違うことが分かった。
でも20年前に来ていた(1996年3月29日撮影)。
当時も龍門石窟がメインの観光であったので、白居易の墓を見たかは記憶が曖昧だった。
当時は今みたいに入口、庭園、囲いなど無かった。
出口を出たところでタクシー1台が客待ちをしており、乗る。
高鉄「洛陽龍門」まで15元で行ってくれた。天気が悪いし、怪しまれるので、道中写真は撮らなかった。
20年前の龍門石窟出口付近の様子。
20年前、こんな看板もあった。
日本では見かけることなく、斬新な感じを受けた。
高鉄「洛陽龍門」駅
高鉄専用の洛陽龍門駅。龍門石窟からタクシーで15分ほどで到着。
この時点で11時前。自分の乗る列車は11:55発なので、1時間くらい時間がある。
切符は昨日蘭州駅で受け取っていた。
KFC発見!
あそこでお昼を食べて時間を潰そう。
朝も一応来たが、中国に来たら一度は食べたい。でも日本ではこれまで3回くらいしか行った事がない。
日本のメニューには無いレア商品「土豆泥」。大変美味!
でも全部で48.5元もした。やや高い気がする。
11:40頃、改札が始まった。
乗車する高鉄G1922で西安北発上海虹橋行きだ。
自分は上海まで行かず次の駅「鄭州東」で降りる。この列車で行くと、本日中に帰国出来ない。
通過列車が爆速で通り過ぎた。衝撃が凄かった。ホームドアがないとかなり危険な気がする。
来了!
連結!
車中の様子。
11:55定刻通り出発!
こうして洛陽をあとにした。