湖北省

武漢/旧租界地と長江 張家界と湖南、湖北旅行記⑪

武漢

武昌駅到着

16:40頃、ほぼ定刻通りに武昌駅に到着。

蔡林記の熱乾麺

早速武漢名物「熱乾麺」を食べに行く。

駅構内のあちこちの店で「熱乾麺」は売られているが、写真の「蔡林記」という店が有名らしいので来てみた。

熱乾麺。

一番安い5元の麺と豆乳3元を注文した。ゴマ味噌みたいなのを絡めて食べるのであるが、特別リピートしたくなるような代物ではない。

駅の外へ出てみた。武昌駅は初めて来た。前回(1996年3月)は空路武漢入りし、翌々日深夜船に乗って重慶へ向かった。

武昌駅周辺には安い宿泊施設が結構ある。

武漢地下鉄4号線

既に17:30で、漢口地区の租界地エリアである「漢口江灘」へ向かう。

武漢は武昌、漢口、漢楊の3つの地が合併して出来た都市である。
1911年10月10日に勃発した辛亥革命は武昌蜂起ともいい、正にここ武昌地区で起きた事件で、その時はまだ「武漢」という都市は形成されていなかった。

今でこそ、高速鉄道が通り、「武漢駅」が出来たが、従来の鉄道駅は旧地名の「武昌駅」「漢口駅」、「漢陽駅」がそれぞれあり、「武漢」の名を冠した駅は無かった。

地下鉄の様子。
前回来たのは10年以上前なので、当然地下鉄など無かった。

地下鉄2号線洪山広場

洪山広場で2号線に乗り換え。

地下鉄1号線循礼門

さらに循礼門で1号線に乗り換え。

1号線は、上海の3号線と同じ軽軌で、地上を走っている。

地下鉄1号線黄浦路

1号線の黄浦路へ到着。

駅を出て中山大路道を南下。

炸醤面(ジャージャー麺)という看板が気になる。さっき武昌駅で「熱乾麺」を食べていなかったら、ここで炸醤面を食べていたと思う。

中山大道→六合路→沿江大道と歩く。

沿江大道

歩き方によると、六合路から沿江大道手前付近のこの辺に旧日本領事館跡があるはずであるが、見つからなかった。
歩き方の情報は古い(中国の変化が早すぎ)し、このマンション自体も新しいし、跡地に建てられたのかもしれない。

日本領事館跡地探索は諦め、沿江大道を南下して歩く。

この一帯、お洒落な店、高級そうな飲食店が集まっている。

全体的にレベルが高い。

このBarは廃屋化していた。

租界時代らしい建物発見。

「漢口俄商新秦大楼」とあるので、帝政ロシアが建てた建物なのだろう。

中はお洒落なレストラン(酒場?)になっていた。

マルコポーロホテル。香港九龍の広東路にある同系列店を思い出す。

香港のに宿泊したことがあるが、値段の割りに部屋が狭い印象が抜けない。

黄陂路。上海にもある、この名前。
ここ一帯は「黎黄陂路街頭博物館」と紹介してあり、租界地時代の建物が密集している。博物館とあるが、館内に何か展示してあるわけではない。

宋慶齢漢口旧居

宋慶齢の旧居があった。

宋慶齢とは元中華人民共和国国家副主席で、孫文夫人であった。

宋慶齢の旧居は北京、上海、重慶にもあり、武漢で4件目の発見だ。

この高級値のロケーションに格安ホテルの漢庭快捷酒店があった。

またまた帝政ロシアの建物。

こちらは標識が無いので確かでないが、歩き方によると「旧アメリカ領事館」。

中を覗くと、人はいないが熊がいた。

ここも租界時代の建物と思われるが、大連や哈爾濱みたいに詳しい表札があるわけではなく、旧何の建物であったかよく分からない。

まただんだん暗くなってきて、時間が気になってきた。

旧「東方匯理銀行漢口支行」。この銀行の名前は聞いたことがない。

この辺で租界地巡りは切り上げることにした。

バスの案内。バスで「武漢関埠頭」へ行くが、どのバスでも目的地まで行く。2停留所程度で歩ける範囲内であるが、時間が無いのでバスで移動。
バスの中はクーラーがガンガンに効いていて、また市バスにしては内装も豪華であった。

武漢関埠頭前で下車。

江漢関大楼旧址。

なんか凄い立派な建物だ。

映画『Back to the Future』に出てくる時計台に似ている。

確か前回来た時は、この先にあったホテルに飛び込みで宿泊した。この周辺一帯、綺麗に舗装整備されていて、当時の面影が残っていない。昔の余韻に浸る時間も無く、5分ほどうろつき、埠頭へ向かう。

船で対岸の武昌地区へ戻る。

21:00まで20分に1便の間隔で出航している。

船内の様子。バイクや自転車も乗せられる。上海の十六鋪から浦東へいく輪船に様子が似ている。

出航。

夜の長江。

なんとなく雰囲気が、昔の外灘から浦東を眺めた景色に似ていなくもない。

2年前にいった重慶の朝天門付近は香港に似ている面影がある気がしたが、ここ武漢のこの景色は上海の黄浦江の雰囲気に似ている。

船内屋上の様子。

水面に光が差し込む。長江の水がよく見えたが汚い。

水上なので蒸し暑かったけど、船上は風があり、気持ちよい。

僅か20分たらずの船上の旅だけど大満足!これだけで武漢に来てよかった。

長江大橋。

武昌側に到着。下船客は右側の方向へ進む。
写真左の牢屋に入れられている囚人みたいな人達は、これから船に乗るのを待っている人達。

20:30近くになっていた。上海行きの列車が21:46発なので、のんびりしていられない。
急いでタクシーを拾い、武昌駅に戻ろうとしたが、タクシーが全く捕まらない、というか、来ない。
20分近く待つが、来てもその前に横取りされて、一向に捕まらない。
あっという間に20:46、つまり列車の出発時間1時間前を切ってしまった。
かなり焦り、ここでタクシーを待っていても状況は同じなので、走ってとにかく大通りらしい場所を目指す。走り、走り、ひたすら走る。

今いる場所と武昌駅まで走っていける距離かを確認する余裕もなく、この時、タクシーを拾う以外、選択肢は無かった。
そしてやっと1台捕まったのだが、「もう下班、家に帰る道と逆なのでヤダ!」と乗車拒否された。
そして更に走り、赤信号で停車中の空車の文字を見つけ、飛び込んだ。
そこから武昌駅まで10分足らずで着いたが、21:20を過ぎていた。
本当に焦りまくったが、間に合ってよかった。

武昌駅

荷物を受け取り、さっさと改札へ向かう。
武昌駅へ着いた時、「熱乾麺」を食べたが、夜ごはんとして食べたわけではないので、何か食べたかったが、諦めた。武昌駅構内にはおいしそうな飲食店が多い。

車内は非常に綺麗だ。
夏なのに、この路線、乗客は多くなかった。

上海南行きZ25次に乗車。

今回は硬臥にした。

自分の場所は右中段。
軟臥はネット予約時に上下段選択できるけど、硬臥は選択できない。

普段、寝台は基本的に空きがあれば軟臥を取るけど、Z列車は硬臥と軟臥の価格差が200元近くあり、また夜の22:00前に出発して翌朝着いてしまうので、硬臥でもいいや、とケチってしまった。

こちらは軟臥車両。
予約時も空きがあったので、やはりこちらにすればよかった。悔しい。
軟臥車両を通り、食堂車へ。

食堂車の様子。なんか人はいないし、営業している気配がない。

厨房の様子。

暫くすると、人が入り何かを作り始めたが、結局食堂車は食事をしなかった。