珠海
拱北口岸
マカオから短時間日帰りで中国へ入国した。写真は中国側のイミグレを出たところ。マカオからここ中国珠海まで国境を抜けるのに約1時間掛かった。
珠海側の様子。
「歩き方」によると、ここから目的地の円明新園までバスも出ているらしいが、拱北口岸広場がデカ過ぎてどこにバス乗り場があるのか分からない。距離的に遠くないのでタクシーで行くことにした。
円明新園
正大光明殿
拱北口岸からタクシーで10分ほどで到着(15元)。
ここは北京にある清朝の離宮「圓明園」を等寸大に再現したテーマパークである。1999年に完成した。
本物の北京の円明園1709年に清朝第4代康熙帝から第4皇子の胤禛に下賜された庭園が起源で、胤禛が第5代雍正帝に即位すると、さまざまな建物が増築され、第6代乾隆帝の時代に長春園、綺春園(のちに万春園)が設けられ、拡張した。イエズス会宣教師のカスティリオーネらが設計に関わった噴水が設置され、西洋風の建物、西洋楼が建てられていた。しかし1856年のアロー戦争の際、英仏連合軍に徹底的に略奪、破壊され、廃墟となった。
西洋楼
北京の円明園は2008年から200億元を掛け復元が進み、かなり復興してきたが、この西洋楼だけは歴史を刻む意味で廃墟のまま保存されている。
そのため原寸大の当時の姿の様子を見ることができるのは、ここだけである。
西洋楼の廃墟の姿は世界史の教科書に定番で登載されている。
海晏堂
中央の噴水池の左に6体、右に6体並んでいるのが十二獣首人身像である。左側に子、丑、寅、卯、辰、巳、右側に午、未、申、酉、戌、亥の十二支の動物人間像が並んでいる。北京の海晏堂にあった本物の十二獣首人身像は全て頭を切断され海外へ流出してしまった。このうち丑、申、寅、亥、午は中国の企業が10億3400円を掛けて回収し、中国政府に返還した。2009年に卯と子の像が欧州で競売に掛けられ、中国人実業家が1570万EURO(約39億円)で落札したが、代金支払いを拒否したことで話題となった。
この湖は北京円明園内にある「福海」を模したもの。本家の「福海」は黄昏時、湖が夕日に照らさせ金色に染まり、壮観な絶景が楽しめる。
珠海へ来たのは円明新園だけの観光のためで、2時間程してマカオへ戻った。