2023年5月現時点で外国人がチベット自治区へ入るには、査証及び旅行社を通して入境許可証(バーミット)を取得する必要があり、更に自治区内の行動は旅行社手配のガイドの同行が必須となります。完全な個人旅行、フリーでの観光、行動は出来ません。
拉薩
拉薩到着
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昨日正午に青海省の格尓木を出て約28時間、やっと拉薩市内に到着した。バスからポタラ宮殿が見え、超感動した!感動を通り越し、あまりにも神秘的過ぎて身震いがした。
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道中、とてもとても苦しかったが、ポタラ宮殿を目にして、やはり来て良かった!と心底思った。なんか無性に意味不明な達成感をも感じた
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敦煌から来たルート。
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拉薩に着いた翌日、先ず行ったことは、チベットから出る交通手段を確保することである。陸路で来た青蔵公路を戻って帰るという選択肢は自分の中には微塵も無かったので、成都まで空路で行くしかない。民航航空のオフィスへ行き、成都行きのチケットを購入しようとしたが、座席はかなりタイトな状況で、1週間先のチケットしかないと言われる。拉薩は2、3日の観光でいいやと思っていたが、ここで1週間足止めを食らうことになった。敦煌を出発したのが8/21、拉薩を出たのが8/29、拉薩→成都のチケットは1,580元であった。
八郎学旅館(Banak Shol Hotel)
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拉薩では「八郎学旅館(Banak Shol Hotel)」に宿泊した。当時、唯一の情報源である「歩き方」に記載されていた旅館だったので、日本人がそこそこ宿泊していたが、多くはドミトリーに宿泊していた。自分はドミが嫌いだったので、敢えて個室に宿泊した。1泊60元。バス、トイレ無し。中庭にシャワーが3つあった。ジャッキー・チェン主演の「ヤング・マスター」で、底なし沼に落ちてシャワーを浴びるシーンがあるが、あのシャワー設備と同じようなシャワーであった。部屋はハエが多く、ハエ叩きが2つ置いてあった。叩いても叩いてもハエが部屋からいなくなることはなく、途中で諦めた。数日するとハエの飛び交う部屋にも慣れていた。
北京東路
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「八郎学旅館(Banak Shol Hotel)」の前の北京東路の様子。日が暮れて夜になると危険になる。治安面で危険というのではなく、通りに街灯が全くなく、付近の建物から灯が漏れてくることも殆どなく、本当に闇夜になる。完全に日が暮れた後、夜、旅館に戻ろうとしても、自分の宿泊している旅館に辿り着けない可能性もある。この時8月で、完全に日が暮れるのは20時過ぎであった。
布達拉宮広場(ポタラ宮広場)
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ポタラ宮殿前は布達拉宮広場という広場になっている。なんか天安門と天安門広場の様な位置付けの構造をしている。
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ポタラ宮殿は拉薩市内の中心にあり、市内で一番高い建築物なので、市内どこからでも垣間見ることができる。
何度眺めても壮観で、見飽きることはなかった。
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宮殿前の通りは北京中路。
広場周辺には飲食店やお土産屋が多く、酸素缶が売られているのを発見した。1缶10元。早速酸素缶を購入し、細目に酸素を吸引していた。
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8月であったが、市内の気候は冷やり肌寒く、半袖半ズボンで過ごすのは無理。拉薩の標高は3,650mで、富士山山頂よりやや低い程度。拉薩滞在中、敦煌の市場で購入した長袖シャツと長ズボンを穿いていた。かといって日差しが強く、日中は日焼けするような暑さも感じる。観光中、しょっちゅうアイスを買って食べていた。
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ポタラ宮殿前にある布達拉広場周辺を1時間くらい散策し、じっくりポタラ宮殿の壮観な姿を眺め、意を決して宮殿見学へ向かう。
布達拉宮殿(ポタラ宮殿)
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入場料100元。これは外国人料金で、中国人料金は30元、中でもチベット人(藏族)は1元であった。当時、北京の故宮博物院(紫禁城)の外国人入場料金が80元であったので、それよりも高かった。
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入口前で写真を撮った。
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ポタラ宮殿は、1994年に「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」として世界文化遺産に登録された。
宮殿内は白宮と紅宮の2つの区域に分かれている。白宮はダライ・ラマの居住と執務を行う領域である。紅宮は宗教的な領域で、日常機能を持たない聖域であり宗教行事や霊廟の奉祀が行われていた。
白宮
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宮殿内部はとても暗く、シャッターは禁止だったので、当時のアナログ写真ではほとんど内部撮影はできなかった。そんな中、唯一、外の光差し込んでいる場所があった。
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そこにはダライ・ラマ何世かの、生の活仏が数体安置されていた。
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屋上部分へ出た。
紅宮
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知らない人に写真を撮ってもらった。
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ポタラ宮殿から眺めた布達拉宮広場の様子。
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拉薩市内も一望できる。
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ここでも写真を撮ってもらった。
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正味3時間ほど見学し、14時過ぎにポタラ宮殿を出た。
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横から宮殿を見た様子。
朵森格路南段 X 宇拓路
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大昭寺へ行くのに通った路。拉薩市内は広くなく、すべて徒歩で回れた。
大昭寺(ジョカン)
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大昭寺(ジョカン)前の大昭寺前広場。
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大昭寺入場料30元。藏族は無料。
チベット語(藏語)読みで「ジョカン」というが、本来ジョカンと呼ばれるものは本堂のことで、最近ではこのお寺全体の総称を「トゥルナン寺」と呼ぶらしい。漢字表記では「大昭寺」である。
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五体投地を行っていた。
実際に生で見たのは初めてである、と言いたいところであるが、青蔵公路をバスで走っている最中、ところどころ道端で五体五体投地をしていた人を見た気がする。しかしの時は高山病で苦しんでおり、そんなのどうでもよかった。
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ここ大昭寺(ジョカン)も2001年に「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」に追加される形で、世界遺産登録された。
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建物2階に休憩所があった。ポタラ宮殿の写真が飾られていたので、写真を撮った。
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屋上からポタラ宮殿が見えた。
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ポタラ宮殿を背景に、セルフタイマーで写真を撮ってみた。
小昭寺(ラモチェ)北路
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拉薩には小昭寺もあり、大昭寺へ行ったので、こちらへも来てみた。
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僧侶がいたので、一緒に写真を撮っていいか聞くと、無表情で応じてくれた。
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この辺一帯はいろいろな店が出ていて賑やかではあるが、購買意欲を掻き立てるようなものは何一つ無かった。
Holiday Inn Lhasa(假日酒店拉薩)
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拉薩滞在中、食事に困っていた。旅館周辺にも餐厅があったが、チベット料理が口に合わない。肉はたいていヤクの肉で、これも自分には合わない。中華もあったが、チベット風中華となっていてイメージとだいぶ違う。当時、拉薩市内にファストフード店は1店舗も無かった。そのため拉薩市内で唯一4つ星ホテルのHoliday Innへ行けば、何かしら日本人の口に合うものがあると思い、Holiday Innのレストランに計4回通った。
客は殆どおらず、いても西欧人が1,2組だけである。料理が出てくるまで異常に長く、その間、暇だったので写真を撮ってもらった。
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何回か行って顔なじみになったこともあり、一度写真を撮ってもらうと遠慮なく店員が集まってきた。
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その時の領収書が残っていた。レストラン名はHARD YAK CAFEで、店名にもYAK(ヤク)が付いていた。どこまでも追いかけてくるヤク。拉薩市内で食べる肉≒ヤク肉だったので、極力肉類は避けていた。芝士三明治を注文していて38元。
布達拉宮広場(ポタラ宮広場)
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宿泊していた旅館は市内東側にあり、Holiday Innは西側にある。ポタラ宮殿は市内の中心にあり、どこへいくのも布達拉宮広場前を通ることが多かった。
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こちらの人たちとは、写真を撮ってあげたついでに、一緒に写真を撮りましょうといい、写真を撮った。
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僧侶がいたので、一緒に写真を撮っててもらった。
この前にも僧侶と写真を撮ったが、「一緒に写真を撮って」と頼むと、嫌な顔せず応じてはくれるが、「快く」という感じではない。無関心でどうでもよく、且つ断るのも面倒で、さっさと機械的に応じてくれている様であった。
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拉薩滞在中、いつでも細目に酸素缶で酸素吸引していた。
北京東路
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ホテルに帰る途中、2人組の女性に声を掛けられた。
そのうちの黒い服の女性は宿泊していた旅館のフロントでよく見かけた女性であったが、旅館の老板の娘さんであることが分かった。当時、西藏大学の大学生で、大学で英語の勉強をしているという。少し雑談したところ、西藏大学には数名の日本人留学生がいて、チベット語を勉強しているという。強者がいるなと思ったが、正直、費用と時間を掛けて、なんの生産性があるのだろうとも思った。
自分は明日、拉薩を離れるというと、自分が手に持っていたカメラを見て、一緒に記念写真を撮りたいというので、写真を撮った。当時まだチベットではカメラが普及している様子はなく、珍しかったのだと思う。
中国どこでもスマホ決済が浸透している現時点において、カメラが珍しがられることは100%無い。
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2枚目。調子に乗って肩を軽く組んでしまったが、全く怒られなかった。これからお友達と市街地へお出かけに行くとのこと。写真は帰国後、郵便で送ってあげた。
拉薩→成都
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拉薩に1週間ほど滞在し、8/29の午前便で成都に向かった。
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拉薩貢嘎空港は市内から100㎞程離れた超辺鄙な場所にある。市内から山道をバスで約2時間掛かっていたが、今は山を貫くトンネルと市内と空港を結ぶ高鉄が出来て、30分程度で行けるようになった。
拉薩空港を離れるとすぐ、見たことのない異様な地形が続いていた。
青蔵高原
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拉薩→成都は空路で2時間である。当時の「歩き方」には陸路のルートも紹介されていて、4泊5日程掛かっていたらしい。
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格尓木からの青蔵公路で散々な目に合ったので、この標高の高い道なき道を5日かけて拉薩へ向かうというのは、自分にとっては想像するのも堪え難いことだ。
現在は成都から高速道路が伸びていて、まだ貫通はしていないが、車でもだいぶ早く行き来できるようになっている。
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拉薩から約2時間、正午前に成都の双流空港へ到着した。