黒龍江省

ハルピン/中央大街とロシア料理 満州国時代の史跡巡り⑦

ハイラル→ハルピン K7092次 硬座車中

20:00に改札が開き、満州里始発で哈爾濱東行きの列車に乗車。
今回の旅行でこの区間だけ寝台(臥鋪)が取れず、硬座となってしまった。

海拉爾始発ではないため、急いで乗車し、荷物置き場を確保する。
自分の座席には当然のごとく他人が座っていたが、チケットを見せ、どいてもらう。

車中、周囲の人から話掛けられるのが面倒で、眠くなるまでDVDを見ていた。

見ていたDVDがこれ↑哈爾濱を舞台にした映画「情人結」(初恋の思い出)。

次の日は哈爾濱観光なので、旅情を高める。
趙微(ヴィッキー・チャオ)、陸毅主演で、切ない内容である。2012年頃NHKラジオ「レベルアップ中国語」でこの映画のセリフが教材となっていた。ちなみに中国でもっともきれいな普通話が離されているのは哈爾浜と言われている。

夜中1時半過ぎの硬座の様子。DVDを見終えたが、なかなか眠れず、恐る恐る車内の写真を撮ってみた。

朝5:30頃、目が覚めた。
おそらく3時間ほどしか寝て無いが、熟睡できた。

硬座車内の様子。
昨晩列車へ乗り込んだときよりも、人が増えている。

哈爾濱(ハルビン)

哈爾濱駅到着

6:40頃、哈爾濱駅に到着。

乗ってきた列車。ここでお別れ。

このホームは5番線らしい。
哈爾浜駅に着いて先ずやることがある。

伊藤博文 暗殺現場

1番線ホームへ来た。
中国では乗車と関係ないホームへは自由に立ち入り出来ないことが多く、ここも足止めされたが、係員に説明したら入れてもらえた。

◆の場所が、伊藤博文暗殺現場である。

△が安重根が狙撃した場所。

距離感が分かりにくいので、伊藤翁が打たれた場所に荷物を置いてみた。
4、5mほど離れている。感じとしては、割と至近距離から狙撃している。

後ろの建物の1階は軟席候車室だったらしいが、この時から約5ヶ月後、某国大統領(当時、のち失脚)の要請を受け、「安重根記念館」が作られた。

ホームで撮影していると、清掃員のおじさんが来て、
「よくここで外国人観光客らしい人が写真を撮っているのと見かけるが、この表示は一体なんなんだ?」
と聞いてきた。

中国側にとっては直接的関わりのない事件であるせいか、特に事件を説明した看板や、記述もなく、知る人ぞ知る、謎の表示でもあった(当時)。

清掃員のおじさんに説明すると、「ふん」という感じだった。
事件への関心というより、なぜ人が集まるのかの謎が解け、すっきりしたみたいであった。

そんなやりとりをしていると、なんだかかなり豪華そうな列車が入場してきた。

北京からの寝台列車だ!
中を覗いたが、自分が乗ってきた列車とはかなり違う。
幹線を走る列車はどうも格が違うようだ。

次回、哈爾濱へ来る時は是非これに乗って来たい!と熱い情熱が沸き起こった。しかし哈爾濱へはのべ7回来ている。今後来ることはあるであろうか?

7時過ぎに駅を出て、駅近くの安ホテルで2時間部屋を借り休憩。
ホテルに荷物を預け、10時前に観光へ出かける。

先ずは駅横の鉄路街から満州里街を通り、鉄道局を目指す。

この一帯は旧ロシアの歴史建築物が多く残っている地帯である。

西大直街にある哈爾濱鉄道局へやって来た。

ここは旧東清鉄道本社である。

哈爾濱工業大学。
鉄道局から向かい斜め左方向にある。

列車で見ていたDVD「情人結」の映画には哈爾濱工業大学も撮影に使われていた。
ちょっと中へ入って見学してみたが、映画の撮影に使われたらしい場所は見つからなかった。

再び付近を探索。

鉄道職員の旧社宅らしい。

哈爾濱中俄工業学校(ハルビン中ソ工業学校)。

革命史跡であるらしい。

哈爾濱駅前の紅軍街からバスに乗り、中央大街へ行く。

中央大街

市バスで中央大街に到着。朝食べていなかったので少し早いが11:00頃昼食を取ることにする。

今度こそロシア料理。

店内はなかなかお洒落である。

雰囲気も良い。
時間が早いので、人は少ない。

少し奮発して168元のセットを頼んでみた。

味はというと・・・普通かな?

ロシア料理は中国でしか食べたこと無いので、本場の味が分かりません。

食事を終え、中央大街をぶらつく。

ビアガーデンがあった。

気温が高く、汗だくになっているという訳ではない。

また、まっ昼間なので飲まなかった。

新華書店。
1918年竣工のバロック式建物で旧松浦洋行。

その向かいにあるこちらの建物はロシア風であるが、歴史建築物ではないらしい。ここの通りの建物はロシア風に統一されている。

ビアガーデンはあちこちにある。

ハルビン名物のモデルンアイス。

大慶駅前のスーパーの中でも売っていた。2019年に行った敦煌の夜市でも売られていた。

お口直しにアイスを2本食べ、ヨーグルトも食べた。

馬迭爾賓館(モデルンホテル)。

さっきのアイスもこのホテルの経営みたいだ。

中央大街の先まで行って、また戻る。

さっき昼食を食べたロシア料理店。

そもそも「歩き方」に載っていた「名典西餐庁」に行くつもりが、同じような場所にあったため、間違えて入ってしまった!

「塔道西餐庁」。
1901年創業と書いてあるけど、この店前からあったかな?

中央大街から友誼路の地下道を潜り、斯大林公園側へ。

斯大林公園(スターリン公園)

防洪記念塔。

松花江

松花江へ来た。

過去、真冬しか来たことなかったので、凍っていない松花江を初めて見た。

松花江といえば、この歌が思い浮かんでくる・・

我的家~♪在東北松花江上~♬

太陽島まで行きたかったが、時間が無い。
ちょっと計画に無理があった。

小雨が降ってきたので駅へ戻ることにした。

哈爾濱駅

旧大和旅館(龍門大厦)

駅前にある背の高いホテルは龍門大厦で、その隣の低い建物は龍門大厦の貴賓楼となっており、満鉄経営の旧大和旅館である。

時間が無いので、行かなかった。

ホテルで荷物を受け取り、哈爾濱西駅へ。

哈爾濱西駅(高鉄駅)

14:40頃、タクシーで哈爾濱西駅到着。
哈爾濱駅前から約20分で25元であった。
路線バスでもあるらしいが、1時間近く掛かるとのこと。

駅構内待合室。

どこもそうだが、最近できた高鉄駅は無駄に広い。

15:12発の吉林行きへ乗り込む。