黒龍江省

チチハル/満州国時代の旧駅舎 満州国時代の史跡巡り③

チチハル(斉斉哈爾)

チチハル バスターミナル到着

14:30頃、チチハル(斉斉哈爾)バスターミナルへ到着。ターチン(大慶)からちょうど2時間かかった。

バスの路線図。大慶バスターミナルにも全く同じ路線図があった。

満州国時代の旧チチハル駅舎

長距離バスターミナルの目の前には、満州国時代に建てられた旧駅舎が健在。

こちらが現在使われている駅舎。
ここは旧駅舎くらいしか見所はないように思えるが、「歩き方」には東北最大のイスラム寺院の記載がある。

新駅舎よりも旧駅舎の方が歴史の風格を感じる。

我が国の英知を寄せ集めた建築技術を以って建てられた建築物であるが、今は接収され、共産化されている。

今も尚、残してくれて、なんか有難く感じる。

もう一度、新駅舎。20分くらい新旧両駅舎を比較しながら眺めてしまった。この後、特にすることが無いので、市バスで東北最大のイスラム寺院へ行ってみる。

ト奎清真寺(全国重点文明保護単位)

東北最大のイスラム寺院へやって来た。駅前から101路のバスに乗り、保険大厦下車。そこから迷ってしまい、計1時間近く掛かってしまった。

この寺院は東寺、西寺と2つの寺院で構成され、当時は1684年創建、西寺は1781年に建てられた。

漢字で「清真」とはイスラムを意味する。なんか旧民家を改造して造ったような感じだ。

礼拝堂入り口。

1684年(康煕23年)建設。

礼拝堂の中。

なんか神聖で心が澄んだ感じが漂うが、ムスリムではないので価値が分からない。

庭園。

東寺窯殿。
このイスラム寺院には30分くらい見学していた。

チチハル博物館

続いて近くにあったチチハル博物館へやって来た。パスポート提示で入場無料。
入ろうとしたら入口で、「明天再来!」と入場を断られた。この時16:40で、17:00閉館の20分前。閉館時間には必ず退出する、遠くから来て明日は来れない!と言い返し、何とか入れてもらった。
こんなやり取りをしていたので、外観の写真は撮り忘れた。

この博物館は全般にチチハルの歴史を展示している。もともとチチハルはこの一帯(現:黒龍江省)の最大都市であった。

しかし東清鉄道ができ、ハルピンが交通の要所になると、その地位を奪われた。

中国全省、地域の解放の年表があった。

注目すべき点は、1949年10月1日中華人民共和国成立時点で南方のいくつかの地区はまだ支配下に置けていなかった。それと香港、澳門の返還も「解放」扱いにされている。唯一、台湾のみ「解放」できていない。

この年表を眺めていると、閉館の強音なベルが鳴り、速攻で追い出された。

17:00過ぎであるが、まだバリバリに明るい。チチハルは緯度的に北海道の稚内よりも北にある。今夜乗車する列車の時間まで、まだ3時間ほどあるので、駅方向へ歩いて行く。

この時、日本のお盆休みの時期の真夏である。日差しが強いが、北の地域のせいか、真夏の蒸し暑さの感じはない。

ロバ車でスイカが売られていた、ロバも現役で動力となり、今なお活躍しているのか。

適当に歩いていたら、ドイツ風の串焼肉屋を発見した。48元で食べ放題で、今回中国に来てから体力のつくものを食べていないので、夕食はここで食べることにした。
店員がいろんな種類のでっかい串刺しの肉を持って客のテーブルを回り、空いているお皿にちょびちょび切って入れてくれる。気に入った肉(またはソーセージ)がなければ、パスをする。
特に印象に残らなかったため、料理の写真は撮らなかった。

19:00過ぎに店を出た。駅までの距離感が分からないので、バスに乗車した。

バスからの風景。

チチハル駅

19:20頃、駅前に戻ってきた。

駅前にある斉鉄賓館。

19:30前。黄昏時のチチハル新駅舎。

隣には満州国時代に建てられた旧駅舎が並んでいる。

ズームで。この風景はなんども眺めてしまう。

チチハル旧駅舎と新駅舎のコントラスト。

駅前通りの様子。

斉鉄賓館。

駅前広場の様子。日が沈みかけている。

駅前にいた人々。この人たちは何をしているのだろう?

まだ時間があるので、駅前のdico’sへ入った。サンデーを食べて時間を潰す。

20:00頃、そろそろ駅構内へ入ることにした。

最後に一枚、旧駅舎アップの写真を記念に撮影。

20:26発の満州里行きK7055次へ乗車。

チチハル始発である。

外は日が暮れかけている。20:26、列車は定刻通り満州里に向け出発した。