南靖
書洋鎮下版村
裕昌楼 <土楼No.33>

田螺坑土楼群から3㎞程離れた場所にある裕昌楼へやって来た。もともと裕昌楼は予定していなかったが、運転手に「近いので連れてって」とやや強引にお願いし、連れて来てもらった。

裕昌楼は「東歪西斜楼」または「中華第一の奇楼」とも称されている。

入口でチケットの検査は無かったが、田螺坑土楼群のチケットを購入しないと、この地帯には入って来れない。


早速中へ入ってみる。

裕昌楼。

円形土楼で、比較的大きな土楼である。

この土楼は5階建てで270以上の部屋がある。劉氏一族が代々居住していた。建設されたのは元朝時代の1308~1338年頃で、福建土楼の中では最古の土楼とされている。

最古の土楼であると共に、この土楼の最大の特徴はというと、、

土楼全体が傾いていることである。特に3階以上の柱の傾斜が見た目でも分かり、最大で約15度傾いている。

傾いている。

傾いている状態で、円形であるが故にバランスが保たれており、700年倒壊することなく現存している。

1階はお土産屋となっている部屋が多いが、元は厨房である。

そして2階は倉庫、3~5階が生活空間の居室となっていた。

中庭にあるミニ土楼。

中は廟となっている。



裕昌楼の中庭から眺めた天空の様子。

圧倒される景観だ!







お金を払ってでも上に登って見たかったが、有料でそのようなサービスはやっていなかった。大勢の観光客がみな階上へ登っていたら、本当に倒壊してしまうかもしれない。

柱の傾きを見ていると、なんとも不思議な感じがする。

3階部分の傾きが目立つ。

洗濯物が干されている。天気が凄くいいので、すぐに乾くと思う。

何度も土楼周囲を眺めてしまうが、ずっと見ていても何故か飽きない。

20分ほど見学して、外へ出た。

なんだか離れるのが名残惜しい。

中は傾いているが、外観はとても立派な土楼である。

見学が終わったので、微信で運転手に連絡した。近くに駐車場はあるが有料なので、少し離れた場所で待ってくれている。

来た道を戻って行くが、反対車線は渋滞しはじめている。この頃、ちょうど11時頃。アモイから定番の日帰り土楼ツアーは大体お昼前後にこの周辺に来て、近場の大型レストランで客家料理を食べ、午後から観光開始する。なので午後はもっと激混みすると思う。

裕昌楼近辺では観光地化されていない円楼土楼をいくつか見かけた。住民が住んでいる現役土楼である。そして最後の目的地である雲水謡へ向かう。雲水謡は目下人気No.1の土楼景区観光地となっている。