北京市

北京/天壇公園の祈年殿 2023年夏の北京旅行㉖

北京

天壇公園西門

朝8:00、ホテルから徒歩とバスで天壇公園の西門へやって来た。

天壇は公園となっており、公園内だけの入場料は15元で、中の祈年堂、皇穹宇、圜丘殿などの入場券をセットにした共通券は34元。微信での事前予約が必要。この時、自分はまだ微信決済の登録をしておらず、知り合いに頼んでチケットの予約購入をしてもらった。

ただし故宮博物院のように事前予約無しでは一切入れない、ということは無く、入場者数が上限を超えてなければ、当日窓口でも購入できる可能性がありそう。この窓口は障碍者、幼児、高齢者など無料で入れる人のための発見窓口で、基本的に一般向けの窓口ではない。

天壇は明の永楽年間に建設され、1420年に完成した。紫禁城より若干早く出来上がっている。当初は天と地を祭る「天地壇」と呼ばれていたが、のちに「地壇」ば別の場所に造られ、「天壇」となった。皇帝が天を祭り、五穀豊穣の祈りを捧げた場所である。

天壇公園内部の説明地図。

中はとてつもなく広い。天壇の敷地面積は紫禁城の4倍ある。ホテルから徒歩圏内で来れる距離であったが、着いても更に天壇内部、相当な距離を歩かなければならないので、途中バスに乗ってよかった。暑いしTシャツがビショビショになる。

途中、売店があった。

ソフトクリームが売っていたが39元(当時の日本円で約800円)と高い!(中国なのに!!←昔の感覚かも)さすがに手が出なかった。それにしてもここでも北海道ブランドは高い

西天門

現在天壇は公園となっているが、正確にはこの西天門から奥が従来の天壇の敷地内となる。

西天門を潜り抜けた。

祈年殿前の南北を貫く通りまで、まだ先の道のりは長い。朝から暑いし気が遠くなる。

斎宮

歩いている途中、左手側に「斎宮」があった。ここは祭天前に皇帝が食事をし、身を清める(斎戒沐浴)寝宮であった。

門は閉まっている。ここの門は斎宮の右側にある門で正門入口ではない。ぐるりと回って正門へ行けば中へ入れると思うが、先に他の場所を優先する。

ちんたらと30分以上歩き、ようやく天壇の中心路へ辿り着いた。北方面には祈年殿がある。

南方面には皇穹宇、圜丘殿がある。遠い方の南側から先に見学する。

皇穹宇

皇穹宇。ここは、その先にある圜丘で祭事が行なわれる時、天の神や歴代皇帝の位牌を安置しておく場所である。

円形上の壁で囲まれている。

中へ入るには別料金が徴収されるが、34元の共通券を購入していたので、スマホに保存してある入場QRコードをスキャンして中へ入る。

回音壁

回音壁。回音壁は皇穹宇を取り巻く円形の壁の総称である。この壁に向かってそっと喋ると、その声は60m離れた180℃後ろの壁側にもそのまま聞こえるらしい。

但し、人が多すぎて試すことが出来ない。ここは朝6時から開いているので、真冬の早朝に来れば、まだ人は少ないと思うので試すことが出来るかも知れない。後ろの壁に声が聞こえるというのは事実らしい。

皇穹宇。

皇穹宇を取り巻く回音壁。

皇穹宇。

高さ19.5m、直径15.5mある。

圜丘壇

ここは皇帝が天を祭るために儀式を執り行う場所である。

建物があるわけではないが、天壇での儀式で最も重要な場所であった。

ここは今風に言えば、超が付くほどの“パワースポット”である。

さっそく登ってみた。

壇上にいる人が多くて気が付かなかったが、この円形の壇上の中心部に「天心石」という丸い石がある。この上に立って声を出すと、天からの声を聞くように大きなこだまが返ってくるらしい。

但しここも人が多くて試すことが出来ない。こちらも朝早くから入場できるので、人が少ないと思われる極寒の真冬の早朝に来れば試すことが出来ると思う。自分も一度でいいから天からの声を聞いてみたい。

成貞門

成貞門。皇穹宇へ入る門。皇穹宇から出てきたところ。

天壇の最南端にある圜丘殿の見学を終え、今度は北上し、祈年殿を目指して歩いて行く。

祈年門

祈年殿前にある「祈年門」。

祈年殿

祈年殿。

天壇のシンボルともいうべき建物である。

毎年農暦の正月、皇帝がここで五穀豊穣の祈りを捧げた。屋根は瑠璃瓦葺きの三層になっている。

祈年殿の回りを何周かしてみる。

この時、まだ10時過ぎであるが、朝からかなり暑いので、日陰になる場所ではたくさんの人が休んでいた。

皇乾殿

祈年殿の裏側に回ると、皇乾殿があった。

祈年殿

再び祈年殿。精巧な作りの屋根の模様が大変見事である。

さっそく祈年殿の中を拝観する。

人が多く、中を拝観するのが容易ではない。

人混みをかき分け、前へ進む。

なんとか最前列を確保!

正面左側から見た祈年殿の内部。

角度的に3本しか見えないが、金箔のも模様が施された柱が4本ある。これは「龍井柱」と呼ばれび、祈年殿を支える主柱で、4本はそれぞれ春夏秋冬の季節を表現している。

主柱の「龍井柱」の他、周囲を支える12本の赤い柱があり、これらは干支を表している。

天井の様子。

祈年殿にも玉座があるが角度的に見えない。

少し横へ移動し、何とか少し見えたが、よく見えない。

玉座を正面から見るため、場所を移動する。

正面から玉座が見えたが、先ほどの位置と比べ、光加減が悪い。

こちらは場所取りに格闘している中、係員は好位置で呑気にお喋りしている。

この明るさが精一杯。またなんとか角度的に4本の「龍井柱」を全て収めることが出来た。

本日天津経由の午後便で帰国するので、11時前に名残惜しく祈年殿をあとにする。

祈年殿の正門の祈年門の前には行列が出来ていた。

40分程前、自分が入る時はまだ行列が出来ていなかったので、早い時間に来て良かった。