ウルムチ
大学生の時に見たNHKの番組で、中国の新疆ウイグル自治区に満州語が使われている街があることを知った。満州語は、かつて中国東北部から清王朝を興した満州族の言語であったが、中国全土を統治するに至った過程で、急速に漢化が進み、今では本拠地の中国東北部（旧満州）で母語とする話者が10人もいない、瀕死の状態の言語となっている。そのような満州語を、遥か4000㎞離れた新疆ウイグル自治区で日常的に使われている地域があるという。その後の調べで、そこは新疆ウイグル自治区のチャプチャル・シべ自治県であることをが分かった。番組の記憶の中で、そこでは小学生まで学校の授業は満州語で行われ、中学から漢語（中国語・普通話）を始める。また世界で唯一、満州語の新聞が発刊されている。北京に眠る多くの満州語文献の翻訳作業のため、多くの人材が派遣されている。それらのことを直接自分の目で確かめたくて、実際に現地へ行ってみた。
新疆ウイグル自治区博物館
新疆ウイグル自治区博物館の見学を終え、再度、烏魯木斉南駅へ向かう。
バスで移動。
バスから眺めた景色。博物館から烏魯木斉南駅までバスで約20分。
烏魯木斉南駅
烏魯木斉南駅に到着。
烏魯木斉南駅は丘の上にあり、駅前にはコンテナが詰まれていた。
まだ時間があるので、ウルムチの繁華街でもある二道橋へ行ってみることにした。
二道橋
紅宝石美食
バスを降りたところに、小綺麗なウイグルレストランがあり、お昼を食べていなかったので即入ってみた。
店内の様子。とてもお洒落である。
初めにヨーグルトを食べる。
酸味が効いていて、とても美味しい。
続いてラグメン。ラグメンは新疆ウイグル自治区内どこで食べても外れが無い。とても美味しい！しかしこれが食べ納めと思うと、一抹の寂しさを感じてきた。
ここのレストランは「紅宝石美食」という名前であったが、ホテルも併設されている。
食後、付近を散策する。
アイスが売られていた。
もちろん買ってみた（5元）。
さっぱりミルク味で美味しかった。イーニンでも何度か食べたが、ウイグル族が売っているアイスは自家製がほとんど。
この辺、ウイグル色が強い地区である。
日本では見られない光景で、しかも中国であって中国の市場とも異なり、見ていて非常に楽しい！
ウイグル・ポロ。ウイグル式炒飯みたいなものだが、中華炒飯とは味が異なる。
新疆国際大バザール
新疆国際大バザール。もともとローカルのバザールがあったが、改装されて「新疆国際大バザール」として開業された。入場規制があり、中へは入らなかった。
新疆民街
「新疆民街」。ショッピングモールみたいな場所。
中にはいろいろな雑貨店があったが、購買意欲をそそるものが無く、ぐるっと回って直ぐに外へ出た。
周辺のローカルエリアを散策した方が面白い！
新華現代書城
書店があったので中へ入ってみた。店内の写真は撮れなかったが、新疆ウイグル自治区内の少数民族言語を学ぶ書籍が豊富で、面白かった。
二道橋バス停
16:00前、バスで烏魯木斉南駅へ戻った。
烏魯木斉南駅
北京時間16:00過ぎ、再び烏魯木斉南駅へ戻って来た。
預けていた荷物を受け取り、リムジンバスで空港へ向かう（10元）。
烏魯木斉地窩堡国際空港T1
16:30頃、烏魯木斉地窩堡国際空港T1へ到着。T1は一番古いターミナルなので、最もボロい。搭乗手続きを済ませ、待合室で1時間半近く待ち、18:30に搭乗開始する。尚、この空港は2025年3月に「烏魯木斉天山国際空港」へ改称された。
19:20発の春秋航空上海虹橋行きに搭乗する。行きは西安でトランジットがあったが、帰路は直行である。搭乗時間5時間で、上海虹橋へは日を跨いで0:20に到着する。
イーニンでよく見かけたラベンダーの広告。
つい昨日までイーニンを観光していたが、遥か昔のように思えてきて、なんか懐かしさを感じた。
毎度お馴染みの「中国の夢」のキャラクター。
搭乗時間が5時間なので、１Aの幅が広い有料座席を購入していた。追加料金1200円
これで新疆ウイグル自治区とも暫しお別れ・・。
離陸後のウルムチ市内の景色。
10分後には砂漠地帯へ突入した。
砂漠の中に街と貯水池らしいものが見えるが、何処かは分からない。
湖が見えるが、どこの湖かは分からない。おそらく青海省上空を飛行中と思うが、青海省には数多くの塩湖がある。写真では分かりにくいが、光の反射でこれらの塩湖は表現できない色で輝いている。
事前に機内食を注文しており、離陸から2時間後に持ってきてくれた。注文名簿をチェックした際、機内食を注文していたのは自分を含め3名だけだった。自分だけ外国人だからかローマ字表記であった。
咖哩牛肉飯。Web事前予約価格で400円。
上海虹橋へは定刻通り0:20に到着した。
