遼寧省

瀋陽/張学良と柳条湖 満州国時代の史跡巡り⑪

瀋陽

瀋陽駅到着

12:30頃、瀋陽駅に到着。

駅から出たら、新しい駅舎の側であった。東京駅で例えれば八重洲側である。
撫順へ寄ったため瀋陽での観光時間が半日となった。
地下鉄1本でホテルまで行けるが、時間節約のためタクシーでホテルへ。

運よく瀋陽駅正面前を通ったので写真を撮る。旧奉天駅で、東京駅の丸の内側の駅舎を模して建てられた。駅裏八重洲側に新駅舎が建てられ、正面から見ると、満鉄時代の偉大な駅舎が、太陽に照らされたような轟々しい見栄えとなるようになっている。
東京駅も2012年に改装されたが、模したこちらも改装したみたいで、きれいになっていた。
正面口駅舎は人が立ち入れる気配が無かった。

清文化主題酒店

C-tripで予約した「清文化主題酒店」へ到着。
当初、瀋陽にある旧大和旅館の遼寧賓館へ宿泊しようとしたが、たまたま見つけ、名前が気になったので、こちらにした(1泊278元)。部屋には昔の農村の白黒写真等が飾られているだけで、普通のホテルと何ら変わらなかった。

ホテルロビー正面の様子。
大西路を挟み、カルフール(家楽福)がある。

地下鉄1号線と2号線が交差する「青年大街」駅すぐそばで、ロケーションはいい。

老辺餃子館

早速、地下鉄1号線2つ隣の「中街」へ。
老辺餃子館で昼食を食べる。
ちなみにこの店は新宿にも支店がある。

前回来て食べた時は美味しくて感動したが、今回はそうでもない。

隣の客も、味とサービスについて服務員に文句を言っていた。

瀋陽故宮

食事を終え、14:00過ぎに「老辺餃子館」から歩いて10分くらいの「瀋陽故宮」へ行く。全く意識せず狙ったわけではないが、面白い写真が撮れた。

ここは2004年に北京の故宮に追加登録される形で、ユネスコの世界遺産(文化遺産)となった。

今回は中へは入らなかった。入場料は60元。

張氏師府博物館

今回の目的はここ。

「張氏師府博物館」。
前回来た時、閉館30分前の5分後で、交渉したが入れてもらえず、外から建物を眺めただけの悔しい思いをした。15年ぶりのリベンジ訪問である。

当時は銅像など無く、現在入口周辺はかなり整備されている。

ここはもともと奉天軍閥であった張作霖、張学良一家の官邸兼私邸であった。

今回は中をじっくり見学する。

張学良像。

庭園の様子。

張作霖は爆破事件に遭った後、瀕死の状態でここまで運ばれ、息を引き取ったそうだ。

張学良は2001年、100歳まで生きていたが、西安事件後、軟禁状態に置かれ、台湾からハワイに移住し、このお屋敷に戻ることは無かった。

柳条湖(九・一八記念館)

続いて九・一八記念館。
大学生の時、ここへ来たことがあるのだが、春節時期で閉館していて、中に入れなかった。

パスポート提示で入場料無料。日本のパスポートを提示するのはかなり緊張する場所であるが、普通に対応をしてくれた。
中国では愛国教育に繋がるような記念館等は、2008年頃から無料になった。
その代わりそれ以外の観光地の入場料は、どこもかなり値上がっているような気がする。

満州国の玉印。

義勇軍行進曲(中華人民共和国国家)

「義勇軍行進曲」の楽譜。中華人民共和国の国歌となっている。
もともとは映画で使われていた歌であった。

かなりじっくりと見学でき、満足した。
記念館の中は、前回来たときよりも増設、拡張されているようだ。抗日の展示内容が中心であるが、嫌気がさすような内容ではなかった。

「昭和七年七月建之」と刻まれているのが見える。

この碑は以前鉄道のそばにあった。
もちろん倒された状態で。

「柳条湖」は「柳条溝」との言い方もあったと思うが、今は「柳条湖」になっているみたいだ。

満州事変勃発現場

ここの鉄道が関東軍により爆破された。

前回来た時は金網などなく、線路に立ち入ることが出来た。

ここから近い北陵公園・昭陵(ホンタイジ陵)にも行きたかったが、既に16:00を過ぎており諦めた。昭陵の閉館は16:30である。

まだ明るいので、瀋陽のコーリアンタウンである西塔地区へ行く。

九・一八から近いが時間節約のため、タクシーで行く。
運転手が近道してくれたのだが、工事中で前に進めず、途中で降りて5分ほど歩いた。

西塔街(Korean Town)

西塔へ到着。

以前と比べ、雰囲気も変わり、高そうな店が増えているような気がする。

西塔へ来たのは、ここが目的ではなく、この近くに満州某重大事件発生発生現場、つまりは張作霖爆殺現場があるためである。

しかしながら付近の開発がかなり進み、高鉄も出来、辺りの様子が一変してしまっていた。
結局1時間ほど歩き回ったが、今回探し出せなかった。

遼寧賓館(旧大和旅社)

19:00頃、まだ明るかったので、なんとなく遼寧賓館へ来た。
若いタクシーの運転手に行き先を行ったら、「遼寧賓館」そのものを知っていなかったので、「中山広場」と告げた。

ここは旧大和旅社である。今回哈爾賓、長春に続き3件目の大和旅社だ。

大和旅社の歴史。

中に入って見学して見た。

食堂の様子。壁に我が国の菊の紋章が!

中山広場

遼寧賓館前の中山広場。一周してみる。

旧朝鮮銀行奉天支店(華夏銀行)

華夏銀行。
旧朝鮮銀行奉天支店。

旧東洋拓殖銀行奉天支店(盛京銀行)

盛京銀行。
旧東洋拓殖銀行奉天支店。「盛京」とは瀋陽、奉天の旧名である。

瀋陽市公安局(旧奉天警察署)

瀋陽市公安局。
旧奉天警察署。

旧横浜正金銀行奉天支店(中国商工銀行中山支店)

中国工商銀行中山広場支行。
1925年竣工の旧横浜正金銀行奉天支店。

広場の中へ入ってみる。

主席の号令で人民が集まりはじめているようだ。

そして主席の号令で踊り始めた。

遼寧賓館隣にある日本食屋。1997年2月に来た時にもあった。ここで夕食を食べようかかなり迷ったが、辞めた。

大清花餃子館

夕食は、ホテルから歩いて10分くらいのところにある満州料理がある「大清花」へ。

清朝初代皇帝ヌルハチ。

清朝3代皇帝順治帝。

満州料理とはどういうものか思ったが、大したことは無かった。

どの料理もボリュームが多く、ワイルドな感じで、それだけである。
なんか一人で来る場所ではないなと感じた。

全部食べきれず、半分以上残してしまった。余計なカロリーを十分吸収してしまった感じ。
21:00頃、ホテルへ戻った。