遼寧省

瀋陽/瀋陽故宮 瀋陽訪問記②

瀋陽

瀋陽故宮

所用で遼寧省瀋陽市へ行った際、瀋陽故宮へ寄ってみた。

入口前の通りの様子。地下鉄1号線「中街」から徒歩5分程。

ここは2004年に北京の故宮博物院に追加される形で、「北京と瀋陽の明・清王朝皇宮」として世界遺産登録された。

入場料は30元(当時)。入口は自動改札方式になっていた。

大清門

1616年、女真族のヌルハチにより清朝の前身である「後金」が建国され、1625年に後金の宮殿として建設された。1636年、ホンタイジの時代に国号を「清」と改め、1644年の北京入城までは皇居として使用された。

崇政殿

大清門を潜り抜けると広場があり、正面に崇政殿がある。

玉座。ここの玉座に座ったのはヌルハチ、ホンタイジ、順治帝の3名で、順治帝の時代に清は北京へ遷都した。

大政殿

奥にある八角形の建物が大政殿で、帳殿式という独特な建築様式が採用されてる。大政殿前広場左右に5つずつ十王亭が並んでいる。十王亭とは左翼王亭、右翼王亭と八旗亭(鑲黄旗亭、正黄旗亭、正白旗亭、正紅旗亭、鑲白旗亭、鑲紅旗亭、正藍旗亭、鑲藍旗亭)である。ここでは重大な式典などが執り行われた。

八旗亭

八旗亭の正白旗亭と鑲藍旗亭。

大政殿から見た八旗亭。手前から右翼王亭、正黄旗亭、正紅旗亭、正藍旗亭。

瀋陽故宮は北京故宮の12分の1の大きさらしい。しかしながら実際にはもっと小さく感じる。

鳳凰楼

大政殿広場隣にある鳳凰楼。あちら側へ行ってみる。

永福宮

鳳凰楼をくぐると、すぐ左手側に「永福宮」がある。

ここは清朝第3代皇帝となる順治帝が生まれた場所だ。順治帝はホンタイジの第9子で、生母の孝荘文皇后になる人物も寵愛されていたわけではなく、生まれた当初は冷遇されていた。皇位が回ってくる可能性は殆ど考えられなかったと思われるが、ホンタイジの急死と摂政王ドルゴンの皇位争いによる結末と策略で、僅か6歳で皇帝に就いてしまい、更に翌年、李自成の乱による明の滅亡後、北京に入城して中国全土を支配する皇帝となってしまった。

1時間ほど観光して外へ出た。急げば30分程でも十分だと思う。それだけ瀋陽故宮は小さかった。