南京
地下鉄2号線「雲錦路」駅
「侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館」を訪問するため、朝10時過ぎに「雲錦路」へ到着。
地下鉄「雲錦路」2番出口を出ると、すぐ記念館入口がある。
記念館の場所は、南京で最も賑やかな繁華街である「新街口」から地下鉄2号線で4駅で約10分ほど(2元)。南京駅、南京南駅から地下鉄で30~40分で行ける。
入場は無料であるが、WeChatでの予約が必須。ここは現地でパスポートを見せても予約が無いと絶対に入れてくれない。また中国の方の見学者も常に多く、1週間前に予約受付が始まが、すぐに埋まってしまう。
時期にもよるが、入場の時間帯も予約時に細かく設定されている。自分は午後希望していたが、既に予約が埋まっていて、朝一の9:00~10:30まで入場の時間帯しか空いておらず、10時過ぎに到着するように行った。
入口でWeChatの予約受付とパスポートを提示するが、日本人だからどうのこうのという心配は全く不要。
侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館
この事件は1937年12月に起きた、旧日本軍による南京陥落時に起きた事件で、日本では「南京大虐殺」、中国側では「南京大屠殺」などの呼称があるが、今は「南京事件」と定義されているようだ。12月13日は中国では国家追悼日として定められている。
ここは2回目で、10年以上前に訪問したことがあるが、建物が全く別物になっている。
展示室までの道のりには、いくつものオブジェが展示されている。
記念館の概略図。敷地は結構広い。
30万という数宇には、一部信憑性についての反論があるが、この数値は死亡者の数ではなく、「南京事件」で何らかの形で被害にあった犠牲者の数である。実際の被害者総数は現在集計不能とされている。
記念館入場後、すぐに展示場内へ入れず、広い敷地を半周ほど歩いて敷地内の外にあるオブジェ、追悼碑など見学する構造となっている。
記念館入場後、約10分程歩いて、やっと館内へ入場する。
館内では、指定された解説員以外の解説は法律で厳禁されている。館内は写真撮影(フラッシュは不可)は禁止されていないが、ところどころ撮影禁止の展示物がある。
館内には「粛静」と書かれたプラカードを持った係員がおり、私語を慎むよう暗黙の催促をしている。
中へ入ると、プラネタリウムみたいな構造になっていた。
壁側の星に見えたのは、「南京事件」で生存した証言者の写真の展示であった。
展示内容としては、反日をむき出しにしたようなものではなく、ただただ悲惨な事件を、歴史上起こった事実として、淡々と説明している感じである。雰囲気としては広島、長崎の原爆資料館みたいな感じである。
当時の大阪朝日新聞の特報記事。
南京の城壁は、「南京事件」の際に2割ほど破壊されたが、残りの8割は現存している。ちなみに中国の城市の城壁は横長の長方形が一般的であるが、南京の城壁は特殊な形をしている。
メインの展示内容の見学を終えた後も、出口まで敷地内の外の展示を見学するようになっており、10分は歩くことになる。
見学にはストーリー性が考慮されている。
「南京事件」の犠牲者の遺骨が発見された現場。
記念館の出口は建物の裏手側になり、そこから地下鉄「雲錦路」駅までは更に10分近く歩くことになる。入場したのが10時過ぎで、出てきたのは正午過ぎだったので、見学にはちょうど2時間時間費やした。