上海
老西門
X(旧Twitter)を見ていると、上海の「逸桂禾」というお店の陽春麺を度々目にすることがある。ネットで検索したら老西門にあることが分かったので、行ってみた。
老西門4号口を出て復興中路沿いを歩く。
1分もしない距離に「吉安路」という小さい通りがある。ネット情報によるとここの通りにあるらしい。
しかし「吉安路」は開発のための立ち退きが進んでおり、殺風景な状態で、「逸桂禾」を探すまでもなく、全ての店舗が閉鎖されていた。自分が見たネット情報はちょっと古かったのかも。
しかし吉安路を歩いて行った先に、「逸桂禾」らしき店舗を発見!
「逸桂禾」
「逸桂禾」だった!!少し諦めていたので感無量。
ネットで見た店舗の写真とは異なり、リニューアルされたのか新しくなっている。おそらく最近この場所へ移転されたと思われる。
営業時間は朝6:30~夜20:30。自分が来た時は13:30頃であった。
店内の様子。待たされることなく、空いているテーブルに通された。但しおひとり様なので、相席であった。
客は途絶えることなく来店してくる。地元の人というより、上海以外の外地から来ている人が多いようだ。客の会話からそれが分かった。
支付宝で決済を済ませ、5分位で「陽春麺」が来た!1杯28元。
「陽春麺」とは具無し麺のことで、麺の種類の名前ではない。具無しで寂しいので、「陽春麺」という明るく、温かな名前が付いたらしい(諸説あり)。具無し麺を「光麺」と呼ぶこともある。
この麺は上海や蘇州近辺の江蘇省でも主流で食べられている「蘇州麺」というストレート麺。日本のラーメンと似ていて異なる。
イメージとしては昭和30年代にあった中華そばに近い気がする(その時代に生きていないので分からないが、連ドラなどで見たことのある昭和の中華そばと似ている気がする)。
早速食べてみた。
麺はやや硬め、日本の醤油系と味が似ていて、とても美味しい!麺が主体となっていて、具無しでも十分イケる!
日本のラーメンは、麺とスープが一体化した完成品であるが、中国の麺類は蘭州ラーメン然り、麺が主体となっていて、スープは付属品、補填物的な感じがある。
スープまで完食した。中国で麺を食べる際、普段スープは飲まないが、ここのは美味しかったので全て飲み干してしまった。
「陽春麺」は具無し麺のせいか、1杯だと物足りなさを感じたので、「葱油拌面」を追加注文した。こちらは汁なし麺である。料金は「陽春麺」と同じ28元。
見た感じ日本蕎麦に似てなくもない。
麺の下にはタレがある。油そばに似ているかも。
麺下にあるタレを麺によくかき混ぜる。
何度も何度もかき混ぜる。
早速食べてみた。
!!!
こちらも非常に美味しい!何度もタレをよく絡め、かき混ぜる。
食べ方としては「ペヤング」のソース焼きぞばにも似ているかも知れないが、焼きそばではない。日本にありそうで、無いスタイルの麺なので例えが難しいが、こちらも美味しい。
「陽春麺」と「葱油拌面」、どちらが美味しかったかというと、どちらも美味しいが、強いて選ぶとなると、自分にとっては「陽春麺」に軍配が上がる。
真冬の上海。
帰り際、お店の出入り口でテイクアウト用に生麺が量り売りされていた。
先ほど食べた「陽春麺」の生麺は1斤(500g)11元。中国は量り売りが基本であったが、最近スーパーの普及により、量り売りは以前より少なくなっている気がする。
生麺のほか、餃子の皮やワンタンの皮もある。
お土産用に買うか少し迷う。
迷った結果、1斤11元の生麺を2斤購入した。7食分程度の量。
ここは陽春麺の専門店らしいが、もちろん具材のトッピングもできるし、そのテイクアウトもできる。
「逸桂禾」の陽春麺。後日、上海の他店や蘇州でも陽春麺を食べたが、ここのお店の陽春麺はかなりお高めであることが分かった。上海ローカルの他店では、陽春麺は10元以下で食べれるし、蘇州で食べても安い。だが「逸桂禾」の陽春麺は、それなりに高級感があった。地元の人向けというよりは、ネットで情報を知った外地からの観光客で賑わっていた。
陽春麺は他店でも安く、手軽に食べれるものなので、敢えてここへ来て28元払って食べるのはコスパが悪いかもしれない。でももう1回くらいはリピートするかも。
ここへ来た時は「老西門」駅の4号口から出たが、現在の「逸桂禾」の店舗は3号口から徒歩1分程度の場所にある。
地下鉄「老西門」4号口からのお店を方向を眺めた様子。写真中央の背の低い建物の1階に「逸桂禾」ある。