西寧
青海省博物館

西寧市内から34㎞離れた場所にあるタール寺からタクシーに乗車し(74元)、「青海省博物館」へやって来た。夏季は20時まで開館している。タクシーの車中、微信で予約し、16:00からの枠で入場予約ができた。

着いてみると、結構人が並び、長い行列が出来ていて、少し驚いた。

20分くらい並び、中へ入れた。

中国の行政が運営している博物館は基本無料で、微信で予約を受けている。人気のある場所は、数日前から予約を取らないと、当日入るのは難しい。

入口の様子。
第一展室


第一展室は「青海歴史文物展」となっている。

しかしながら青海省は歴史的に中華文化圏に属しておらず、未開の地扱いで放置されていた場所でもあるので、歴史文物の資源は乏しい。


第二展室

第二展室。

ここでは僅かながらのチベット文化圏のおこぼれ品が展示されていた。








売店でミルクティを購入した(24元)。やや高いがそれなりに美味しかった。
考古成果展


青海省はもとから中華文明圏に属しておらず、今もなお、チベット文化圏が大部分を占める地域である。

中原のように、高度な中華文明の歴史文物はない。



青海省の大部分はチベット文化圏に属しており、チベット族の比率が高い。



ここへ来る前に行っていたタール寺の酥油花。チベット文化独特の立体型絵画で、原料はバターで作られている。


チベット族以外も、回族をはじめとする少数民族が多い。




満面な笑みを浮かべ、人生を楽しんでいる。

青海省には蒙古族も多い。中原を取り囲むようにしてチベット文化圏と蒙古文化圏は繋がっている。







ひとえに「チベット」と言っても、山岳地帯に住む民族で、地域によって衣装や言語が異なり、ひとくくりにするのは出来ない。

元来、往来が困難な地域に住む民族であるため居住地域、部族が異なると言語の意思疎通は極めて困難であるらしい。今もそうで、九寨溝へ行ったとき、売店のチベット族の女性から、そのように聞いたことがある。

但し文字(蔵文)は比較的共通化してる点が多く、文字による意思疎通は問題なく出来るらしい。
第五展室

こちらはなんだか政治色が強そうだ。


青海省の歴史的文物の発掘と保存の成果が強調されている。






また青海湖での魚雷の試験や様々な戦闘兵器の実験が、青海省内で行われていた。


1968年に中国は原爆力爆弾の実験に成功した。

原爆の実験は、ここ青海省で行われたようだ。


1954年12月25日、青海省のゴルムドとチベット自治区のラサを結ぶ「青蔵公路」が開通した時の様子。



1時間ほど「青海省博物館」内を見学していた。入場する時、長蛇の行列が出来ていて、20分ほど待っていたが、それほど濃い内容の展示は無いと感じた。行列が出来ていたのは、無料でクーラーが効いているからだったかもしれない。